今日はアメリカで起きたバージニア工科大学での銃乱射事件
について書きたいと思います。
グーグルで“バージニア工科大学”
で検索すると1ページ目に事件の記事が出てきます。
これは本当に社会的な衝撃が大きかったという事に
他なりません。
アメリカが銃社会で日本とは違うにしろ,こういう事件
がおきるとマスコミは
「ああ,世の中物騒な時代だ」という論調になりがちです。
日本でも,犯罪者が未成年だったり,通り魔や猟奇的な
事件がおきると「最近は物騒で外も歩けない」なんていう人
がいます。そんな中バージニア工科大学での銃乱射事件で
犠牲になったリビウ・リブレスク教授という方の話を
したいと思います。リブレスク教授はルーマニア生まれの
イスラエル人で航空力学分野での世界的権威でした。
1930年ルーマニアのでユダヤ人の両親の間に生まれ,
第二次世界大戦中にはホロコーストの標的とされ、
ゲットーに送られたましたが、奇跡的に生き延びました。
その後工科大学を卒業し、博士号を取得し,イスラエル
に移住。1985年からはバージニア工科大学の教授に
就任し、多くの業績を残しました。事件の発生直後,
銃声を聞いた彼は行っていた講義をすぐに中止し、
学生達に窓から逃げろと言った後、銃撃を受けながらも
ドアを押えて犯人の侵入を防ぎ,その間に学生達は窓から
飛び降り避難しました。リブレスク教授自分の命を犠牲に
して沢山の学生の命を救ったのです。教授はドアを
押さえながら5回の銃撃を受け絶命しました。
ホロコーストを生き延び,命の大切さを誰よりも理解
していた教授だから,ここまで覚悟を持って犯人に
対峙できたのではないかと思います。教授の生徒は
彼を忘れないでしょう。一生尊敬し,彼によって救われた
命を大切にすると思います。確かに,この事件は大変な
ショックを世の中に与えました。こんな事件が
もう起こらないように社会的にどうするかという
議論は大いにすべきだと思います。今日伝えたいことは,
信仰の話です。宗教的な話ではありません。
どちらかというと人が普段持っている考え方のような
ものです。それは,日頃,見聞きすることで強化されます。
例え話をしましょう。“考え方”は脚のないテーブルの
ようなものです。不安定な確証のない“考え方”というもの
があり,日頃いろいろ見聞きすることで“脚という事例”がで
き,それが確証され“信仰”になります。例えば,お金持ちは
みんな嫌なやつだとか,美人はみんな冷たいとか,ポジティブ
な例でいうと,人はみんな良い人だ,努力すれば必ず報われる
などです。今回の話だと,“世の中物騒だな”と信じると,
それを裏付ける例を脳は探してきます。その結果,その考え方
は確証され、その人の“信仰”になります。
同様に,
世の中にはすばらしい人もいるということを信じる
と脳は同じように,そういう事例を集めてきて
そういう“信仰”を持ったあなたをつくります。
“人は自分の見たいものしか見ない”と
ローマのカエサルは言いましたが,“信仰”が形成されると
その“信仰”というフィルターを通して出来事を見るので
ある出来事の解釈は人によって微妙に変わってきます。
恒石昌志の伝えたい事は,これほど悲しい事件が起こっても
前向きな考え方を持って生きていこうということです。
事件に蓋をして,無理やりポジティブ思考しようというの
ではありません。起こった事件には向き合って,それでも
希望を持って生きていくのが私達のできる事だと思います。
2007年04月30日
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